白ロシア?ベラルーシ・ミンスク

旅も終わりに近づきいてきました。

昨夜、列車でリトアニア首都ヴィリニュスから、
ベラルーシ首都ミンスクにやってきました。

ベラルーシは、ソ連時代にベルロシア(白ロシア)と言われていた場所です。
白ロシアと言われると、聞いたことありません?

人口は1000万人に満たない内陸国です。
つまり海に面していない。
海に囲まれている日本では考えられないよね。
(でも、私の故郷栃木も海がないので、なんとなく親しみが、、、。)

そう言われる高山地帯なのかと思うかもしれませんが、
実はかなりの低地で、
最高点のジェルスカヤ丘陵でも海抜345mだそうな。

そんなベラルーシの首都ミンスクは、
独立国家共同体(CIS)の本部がおかれるほど、重要な町。

そして、ロシア・モスクワとポーランド・ワルシャワの中間地点になり、
いろいろな意味で重要な場所なのです。

第2次世界大戦では、ドイツによるバルバロッサ作戦を受け、初日に激しい空爆を受けました。

その後、ドイツ軍に占領されたり、
ソ連のパルチザン(共産主義ゲリラ部隊)の本部になったりして、
市街はほぼ完全に壊滅。
30万人いた人口も5万人以下まで減少。
市内に残っていた教会なども爆破されました。

ミンスク郊外にはアウシュビッツ等につぐ第3のナチス・ドイツの収容所があり、そこでも20万人が虐殺されています。

そして第2次世界大戦後、スターリン様式の都市計画が行われ、
無機質で、無骨な建物が次々と建てられていったそうです。

『ソビエト・テーマパーク』と揶揄されるのは、そういったことがあるのでしょうね。

大祖国戦争史国立博物館が無料開放されていて、せっかくなんで行って来ました。
大祖国戦争とは、ソ連からみた第2次世界大戦の呼び名です。

ソ連崩壊後、ベラルーシとして独立していますが、
ソ連時代の様々な戦暦や決して明るくない過去もちゃんと展示してありました。


そこで、とても気になることがありました。

その、大祖国戦争史国立博物館に、
小学3~4年生くらいの子どもたちが先生と一緒に来ていました。

そして、先生は熱心に子ども達に歴史の授業のように、
「この国では、過去こんなことがあったんだ。だから今があるんだよ。」
というような説明をしていたのです。

展示物の中には、
虐殺され、遺体が並べられた写真だったり、
次々に絞首刑にかけられる写真だったり、
目を背けたくなる写真もたくさんありました。

それでも、ちゃんと子どもたちに、
それらをちゃんと見せ、
自分たちの国の正しい歴史というものを教えていたのです。

もちろん、結果ソ連は戦勝国となり、
当時戦った軍人はヒーロー化され、
誇らしいことと認識されているからなのは分かります。

それにしても、
正しい近代史、正しい昭和史を
きちんと教わっていない日本人はどうなんだろう。

私が中学生のときの歴史に授業は、
どうせ試験で出ないからと、近代史はうやむやにされてたな。
石器時代くらいからやるもんだから、
3学期の終わりになっても、近代史までたどりつかなかったな。

このメールをとうして、
少しでもみなさんに、正しい歴史認識をしてもらえたらなと思います。

だって、日本のこと
ちゃんと知りたいし、知らせたいもの。